地の目ってなに?無視したらどうなる?簡単にボールペンで通す目からウロコの方法

部分縫い

洋裁やハンドメイドの初心者さんが出会いがちな訳の分からない言葉の1つに「地の目」という言葉があると思います。「地の目」ってなに?知らないと損するのか?無視していいの?そんなギモンに洋裁歴40年のステラがお答えします。

この記事でわかる事
地の目ってなに?無視したらどうなる?
地の目をボールペンで通す目からウロコの方法

地の目ってなに?無視したらどうなる?

生地を買ったら「縫いたい!早く作りたい!」という気持ちが先行して、何も下準備をしないまま見切り発車!なんてことはよくあります。でも、その前にしておくべき事があるのです。それは「地直し」と「地の目を通す」こと。

ここでは「地の目」を通す方法や理由について詳しく解説します。

地の目ってなに?

「生地」というものはたて糸とよこ糸で織られた織物で「地の目」とは生地の耳に平行するたて糸の事を差します。布屋さんで生地を買う時に、切ってくれる方向はよこ糸の方向です。

実際の生地でみると、この様になっています。

 

このたて糸(よこ糸も含めて)地の目、と読んでいます。「生地の織り目」を短縮した呼び方なのでしょうね。

この「地の目」は大事なものなのでしょうか?

地の目を通すとは?

「地の目を通す」には2つの意味があります。

①生地の縦と横の織り目を整え「生地のゆがみを直す」事です。
生地は織られた状態ではたて糸よこ糸は角度90度で交差しています。

②「型紙の布目線を生地の地の目に合せて配置する」です。

地の目を通す事で縫製過程がやりやすいものになる上に、出来上がった服の型崩れが防げます。

地の目を無視したらどうなる?

生地を買ったら早く作ってみたいですよね。結果を早く知りたい!達成感が欲しい!という私を含めて、せっかちな人は多かれ少なかれいると思います。

しかしここは「急がば回れ」で、きちんと基礎工事をしていきましょう。ビルを建てる時でも歪んだ基礎の上にはビルは建てられません。いくら上に積んでもいずれは崩れ落ちてしまいます。例えが極端すぎますが、そう言う事なのです。服作りも一緒です。

地の目を意識せずに裁断したらどうなる?

地の目を意識せずに裁断した時によくあるのはイラストのような例です。
イラストでは布目線(この方向に地の目を合わせる、という基準になる方向)に対して、布の縦横(地の目)が合っていませんね。

 

型紙を生地に対して斜めに置いている事を、裁断の段階では気が付かないかもしれません。平らなテーブルの上に置いている生地は比較的おとなしくしているからです。

しかし、このようにして斜めに裁断された生地は、アイロンをかけるにしてもミシンで縫うにしても、真直ぐにしたい部分が真直ぐにならず、カーブさせたい部分が綺麗なカーブになりません。

地の目を意識した正しい裁断はこう!

地の目を意識した正しい裁断は、布目線に対して地の目を平行をに合わせる事です。

地の目を無視して作った服は…?

地の目を意識せずに作った服は実際に着た時、例えば裾線に不自然なカーブが出たり、撚れができたりします。置いている時にはわからなかったゆがみが、重力がかかる事で現れるのです。

地の目を無視するという事は、生地の特性、といいますか、生地のもつ意思のようなものを無視するのと同じです(こうなるとちょっとストイックすぎますね^^;)

感覚としては、無理やり形に押し込めるのではなく、自由に息ができるように、話し合いをしながら折り合いを付ける。といった感じになりますね。

地の目をボールペンで通す目からウロコの方法

ここまでで、地の目を意識する事の重要性をまとめてきました。では実際にどのようにして地の目を通すのかを実践してみます。

地の目、地の目って言うけれど、いったいどこが地の目なの???という問題があります。

「地の目の線がどこなのかわからない」

「わからないから、そのまま裁断しちゃえ!」

そうならないためのポイントは地の目を「可視化させる」事です。

地の目を通すこれまでの方法

まず、一般的な地の目の切り揃え方をご覧ください。

①端を少し切り込みを入れて

②よこ糸を一本、引き出してそっと引っ張ります。

 

 

裁断する前に一手間かけて地の目を通す事は、作品を作る工程の中で縫いやすさや、アイロンが綺麗にかかるなど作品の仕上がりに影響します。たとえ小さなコースターを作るにしてもです。

こちらの動画では、小さなコースターを地の目を通してきれいに仕上げる工程を見て頂けます。真直ぐ縫えない、真直ぐ縫ったつもりなのに、きれいな四角にならないとお悩みの方、ぜひ見てくださいね!

 

地の目ってなに?無視したらどうなる?簡単にボールペンで通す目からウロコの方法のまとめ

洋裁やハンドメイドの基本中の基本「地の目を通す」ことの必要性、無視したらどうなるのかや「地の目の通し方」の目からウロコな方法を詳しくまとめました。

服を作ってもなんだかきれいに仕上がらない、バッグを作ってもゆがんでしまうなどの悩みを持っている方はぜひ参考にしてください!

 

また、ステラ洋裁店ではリネン服を主に縫っているのですが、数多くのリネン通販サイトのリネンを使ってきて一番使いやすくお値段もお手頃で、教室の生徒さんにもよく使って頂いているリネン生地をご紹介しています。

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コメント

  1. とも より:

    こんばんは!(^^)!

    フード付きのリバーシブルのコートの動画楽しみにしています。
    今までの動画も洋裁をしない私でも楽しく拝見していますし、パッチワークにも生かせそうです。

    それから今日紹介されていた『ずぼらでもパリコレ』さんの動画も興味深く見ました。
    地の目を通すやり方と意味が分かりました。
    パッチワークのジャケットコートの仕上がりが綺麗だった訳ですね。

    私はさらにミシンの下糸の捲き方の動画も見ました。
    ミシンの事ほとんど知らずにやって来たので勉強になりました。
    ありがとうございます。

    こちらの新しいブログもとっても見やすくていつも楽しみにしています。

    • stellagray2345 より:

      おはようございます(^-^)
      いつも動画を見てくださってありがとうございます!
      何かしらお役に立てることがあったら嬉しいです。

      『ずぼらでもパリコレ』さんのブログも興味深いです。
      特に洋裁は建築と同じ、と書いておられるのに、そうそう!と共感しました(;´∀`)
      他にもたくさん書かれているので、勉強させて頂こうと思います。
      知らない事は他にもまだまだたくさんあって、先生もたくさんおられます。
      良い情報を選んで知識を深めたいと思います。

      こちらのブログ、見やすいと言ってくださりありがとうございます。
      まだまだ改装中ですが、引き続きよろしくお願いします(^-^)