洋裁縫い方”速く縫いあげるコツ”

部分縫い

こんにちは、ステラ洋裁店です。
今回は「洋服作り方 速く縫うコツ」について私が実践している事をお伝えします。

洋服を作るってすごく手間だし、出来上がりまでに時間がかかるものですが、その時間がかかる作業を少しでも早く終わらせて速く仕上げる時短のテクニックのいくつかをご紹介します。

ただしこれは裁断が済んで必要な箇所すべてに接着芯を貼った状態からの話になります。速く縫うためには、段取りが一番大事です。
縫う前の段階、パターン作りと裁断にはどうしても時間がかかります。
とても大切な作業なので、ここに手を抜ける部分はありません。

丁寧に裁断し、必要な部分に全て接着芯を貼った状態でスタート!!

洋裁アイデア 速く縫うコツ 一般的な手順通りの縫い方とは?

私は今まで、展示会やファッションショーの度に大量の服を縫ってきました。
スタッフはいないので一人縫製工場のごとくひたすら縫いました。
しかも1デザイン1着、イベント後はオーダーが入るのでそれらを仕上げては納品。
ありがたかったですが同時に過酷でもありました。

手順通りに縫う事になにも違和感なく考えもしませんでしたが
ある時ふと気が付きました、もっと時短で縫えるのではないか?

「手順通りの縫い方」衿付きのブラウスを例にとってみましょう。

手順としてはまず衿を作って、
衿を付けるための身頃の衿ぐりを縫う。
見返しを縫い合わせ、身頃と見返しに衿を挟んで縫う。
というように、1つのデティール毎に順を追って組み立てる縫い方。

では実際の動きはどうかと言うと
まず衿を2枚合わせでミシンで縫い、
アイロン台に移動、アイロンをかけてミシンに戻ってステッチをかけます。

その衿を付ける衿ぐりを作るために前後の肩にロックミシンをかけて
ミシンに戻って縫い合わせ、アイロンに移動して縫い代を割ってアイロンをかける。

ここまででもう5回くらいは移動している訳です。
何に時間がかかるかと言うと、
ミシンとロックとアイロンの間を行ったり来たり立ったり座ったりする動作です。
ミシンとアイロンとロックミシンをコの字型に配置していても
移動はしないといけません、ほんの数十秒かもしれないけど。

洋裁アイデア 速く縫うコツ 手順を無視した時短の縫い方

ここまでで分かるように一番ネックになっているのは「移動」です。
なので極力、移動回数を減らす事が時短につながるという事になります。

ではどうやって移動回数を減らしましょう?

超簡単!!!
ミシン、アイロン、ロックミシン、主にこの3つを使いますが
それぞれの滞在時間を長くする。です。

ミシンで縫う箇所、アイロンをかける、ロックミシン、
それぞれの工程をできる限りまとめて行います。

例えば
全体を見てまずミシンで縫える部分を全部縫う。
衿を中表に合わせて縫う事と、セットインスリーブだったら、袖下を縫う
見返しが付く仕様だったら見返しの肩を縫い合わせる、袖口にカフスがあればカフス、など

アイロンもロックミシンも同じです。
貯めアイロン、貯めロック。

2枚、3枚縫う時でもデザインは違っていても、同じ色の糸で縫えるものをかためて縫う。

この縫い方をする時、全体の構造がわかっていないと理解できないかもしれません。
このパーツを付ける為には、ここが縫えていないといけない、とか
組み立ての順番がわかっている事が前提になります。

教室ではある程度は手順通りの縫い方をお教えしています。
慣れないうちは、一か所にしか目が向かず全体の構図を見るのが難しいからです。
でも枚数を縫ううちにわかってくると思いますので、
そうなったらぜひこの縫い方を実践してもらえたら良いなと思います。
出来上がりの速さが随分違いますし、洋裁が更に楽しくなります!!!


洋裁アイデア 速く縫うコツ ストイックなこだわり

「時短糸切り」について。
糸切り―――たかが糸切りですが、これもまた時間もストレスもかかる苦手な作業です。

私は縫った後の糸はすぐ切る派。
人によっては構わずに次々と縫う方もおられますが、
縫った後にすぐ切っておかないと、次を縫うとき邪魔になって本当に嫌ですし
作品が出来上がってから糸切りをする、というのでは切り残しがあるかもしれません。

細かすぎるこだわりですが、大事な事だと思います。


ロックをかけるときも(できるだけまとめてかける)糸切りを一回で済むように間を開けず、
続けてかけます。
そしての部分を1回だけチョンと切ります。
チョンチョンと切るよりチョンと一回切るだけでも時短ですっ!細かい(笑)

そして最後にもう一つ。

縫うスピード。
これは、慣れるしかないのな、と思いますが
一旦針を下ろしたら一気に踏み込んで、迷いなく突っ走る!
本縫いでもロックミシンでも
「ダァァ~~~」と縫うより「ダッ」と迷いなく縫う!

手元スイッチでスタート・ストップのミシンでは難しいかもしれませんが
フットコントローラーで操作するミシンをお使いでしたら可能です。
徐々に慣れてトップスピードで縫えるようになると、かなりの時短になります。


以上が私が実践している時短の縫い方です。
なにが目的で縫うのかによって違いますが、参考にして頂けたら嬉しいです。

 

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