リネンの季節はいつ?夏のイメージだけど冬でも着れる!保温性に優れた天然素材、冬リネン生地の種類

リネン

リネンって夏しか着れないの?秋とか冬とかは着ちゃだめなの?とギモンに思ったことはありませんか?リネンが好きだから一年中着たいのだけど、どうなんだろう?冬に着ていたらおかしいのかしら?など、リネン好きさんは思った事があるかもしれませんね。そこで、今回はリネン素材の服を着ていい季節はいつなのか?について調査しました。

リネンの季節はいつ?夏素材のイメージが強いのはなぜ?
リネンの季節はいつ?冬でも着れる保温性に優れた天然素材
リネンの季節はいつ?冬リネン生地の種類

リネンの季節はいつ?夏素材のイメージが強いのはなぜ?

リネンといえば「夏に着る涼しい素材」という印象が強いと思います。確かに、サラッとした質感で吸湿性もあって、肌に触れるとひんやりとするリネンは、体感温度を下げるともいわれます。

夏素材としてのイメージが強いリネンですが、なぜそのような固定観念ができてしまったのでしょう?

一番の理由はリネンが持つ性質にあります。

リネンは湿気を吸い取って更に乾かしてくれるという高機能な繊維です。綿の約4倍シルクと比べると10倍もあると言われている吸湿性で吸い取った水分を、素早く外に放出させることができるので、速乾性にも優れていています。
洗濯してさっき干したのに、もう乾いている!!!っていうくらい抜群の速乾性を持ちます。

夏場、リネン服を着た時にサラッとしてひんやりする感じは体感温度を下げると言われています。リネン繊維には熱伝導率が空気の約3倍という機能があって、それがヒヤッとした体感になり熱を奪われる感じが「涼しい」という印象になっているのです。

また、理由の一つとして考えられるのが、日本特有の着物文化です。

何重にも重ね着をする着物は、素材によって夏用や冬用など季節によって分けられており、麻を使った着物は夏物として着られていました。リネンは植物から作られる繊維の総称である麻の一部であるため、リネン(≒麻)=夏素材というイメージが定着しています。

やはり、何枚もの着物を重ね着する訳ですから、どうしても夏場、通気性に優れたリネンが「夏素材」として位置づけされたのでしょうね。

以上の事から「夏に涼しい素材であるならば、冬はもっと冷たいだろう、肌に触れさせたくない」と思われるのも当たり前ではあります。冬に暖かいウールを夏の暑い時期に触りたくもない、というのと同じですよね。

リネンの季節はいつ?保温性に優れた天然素材

では冬には向かない素材なの?と聞かれるとむしろ、冬こそリネン!と言いたい。というのもリネン繊維の持つ性質が「断熱材」のような働きをするからなんです。

リネンの原材料は60cm程度のフラックス(亜麻)という植物の茎からとった繊維です。

暖かくなって来たのでフラックスに蕾が出来始めました。#リネン #ガーデニング #亜麻 #フラックス pic.twitter.com/442u7VwCsA

— 托口出版@ひとり出版社 (@takkoubooks) March 12, 2023


その特徴は、繊維の中心部分に空間をもつ「中空構造」です。この空間が「断熱材」の役割を果たします。冬はこの空間に暖かい空気をため込んで保温してくれます。

その効果は「重ね着」コーディネイトで発揮されます。「素肌にリネン」では熱伝導率が強い事でやはりヒヤッとした体感があります(一瞬ではありますが)インナー、薄手のトップスなどの重ね着をすることで解消できます。

熱伝導率が高いリネンは夏は熱を吸収して排出し、冬は空気をため込んで断熱材の働きをする、と書いてきました。それって真逆な事で矛盾していますよね。

具体的にどういうことなのかというと、図のように夏は繊維の中に汗を吸収し素早く外に放出します。逆に、冬は汗をかかない分、繊維に空洞の面積が増えてそこに空気をため込みます。それが断熱材の働きをすることで保温効果が高くなる、という事なのです。

これが天然のサーモスタットの仕組みです。着る人の肌に一番気持ちよい状態になるよう勝手にサポートしてくれる、と言う訳です。

以上の事から、リネンが夏だけに適した繊維ではない、という事がわかりました。いくらリネンが好きでも冬に着るのはちょっと恥ずかしい、なんて思う必要はありません、冬でもリネン服を着ていいんです♡

コーディネイトを工夫して重ね着する事でリネン服を楽しむ事ができますね。

リネンの季節はいつ?秋冬向きのリネン生地

一概に、リネン生地といってもいろいろな種類があります。織り方や厚みによっても違いますし、近年では他素材との混紡生地も増えてきました。ここでは冬に適したリネン生地を集めてみました。

秋冬向きのリネン生地 起毛リネン

まず、リネン100%の冬素材、という事では「起毛リネン」があります。コットンで言うなら「ネル」のようなふわっとしていて柔らかい心地よい肌触りが特徴です。

サラッとしたリネン生地の表面を生地を傷めない程度に起毛させた起毛リネンは見た目にも暖かく、ウールなどの冬素材とのコーディネイトも違和感なく楽しめます。何点か集めてみました。

APUHOUSE FABRIC
─ しっかり厚みの暖か起毛リネン ─
” 揉み込んだ 25/1番手 綾織 ヨーロッパリネン
50cm単位 1,408円

生地の森 綾織りアンティーク風ラミーリネン25番手起毛50cm単位 1,815円

〈起毛リネンのお勧め用途〉
コートやジャケットなどのアウターなどから
シャツ、ワンピースやチュニック、ブラウス、パンツやスカートなどのファッション類
他にもカーテンなどのインテリア、雑貨、小物やバッグなどにも最適です。

秋冬向きのリネン生地 リネンウール

次に注目したのはリネンとウールの混紡生地です。これな間違いなく暖かい!リネンウールといえば「生地の森」さん1択といっても間違いでないくらい多くのラインナップが揃っています。ただし、お値段もお高め。

こちらは生地の森さんで冬になると鬼リピしている「シェットランドウールリネンヘリンボン」

どちらも一重のコートに仕立てました。とても人気の生地で、もちろんデザインもいいからなのですが(自画自賛)何枚もご注文受けました。デメリットがあるとすれば若干ですがウール特有のチクッと感があります。

大きな衿が特徴のレトロ風デザインのコート
はおりコート
生地の森
¥2,310 (2024/04/13 09:17時点 | Yahooショッピング調べ)

シェットランドウールリネンはベルギーリネンとシェットランドウールとリネンの混紡糸を使い、ヘリンボンに織られた生地です。

シェットランドウール特有のゴワゴワとした剛毛感とリネン特有のなめらかなハリとコシが調和してふっくらとした弾力のある肉厚感な風合いに仕上げてあります。

人気の生地なので、冬になると在庫がなくなる事があります(毎年💦) 楽天スーパーセール期間にまとめ買いしておけば、お買い得でもあるし、縫いたい時に生地がない、ってことが防げますね。

生地の森さんにはその他にも多くのリネン生地が揃えてあるお勧めのショップです。

リネンの季節はいつ?夏のイメージだけど冬でも着れる!保温性に優れた天然素材、冬生地の種類のまとめ

リネン服って夏のイメージが強いですが、リネンの持つ特性は実は冬でも暖かい保温性に優れた構造になっていることがわかりました。

冬のリネン素材がある事でコーディネイトの幅が広がって、一年中リネン服が楽しめますね♪

この記事では

リネンの季節はいつ?夏素材のイメージが強いのはなぜ?
リネンの季節はいつ?冬でも着れる保温性に優れた天然素材
リネンの季節はいつ?冬リネン生地の種類

以上のテーマで調べた事をまとめました。

また、下記の記事では私が通算200m近くものリネンを購入し、1000着以上縫ってきた信頼しているリネンを扱っている通販サイトとリネンの生産と流通など「リネンの真実」についてまとめています。

「リネンダンガリー」と言う素材についての深い愛を語った記事もございます。このリネンダンガリーを使った洋服アルバムを掲載しています。

また、シンプルでミニマムなライフスタイルが好きな人には、布団カバーやカーテン、クッションカバーなどインテリアファブリックとしてもお勧めできます。

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