洋裁縫い方 折り返しの幅が広い時の縫い方 袖口・パンツのすそ

部分縫い

こんにちは ステラ洋裁店です。
今回の「洋裁アイデア」は袖口やパンツの裾などの
折り返し部分の幅を広く(深く)取りたい時の縫い方をご紹介します。

折り返しの幅を広く取る時ってどんな時?

折り返しの幅を広く取る時ってどんな時でしょう?

一番多いのは、袖口やパンツの裾を折り返してダブルにしたいときですよね。
今回のように、折り返えした時に他の色や柄が出るようなデザインの時もそうです。


無地の場合でも、ただ裾を長くして折り返すだけでは
折り返した脇の縫いしろが見えていてはカッコ悪いでしょ?
そこで今回は、折り返しても縫い代が見えない綺麗な縫い方をお伝えしたいと思います。

ジーンズなどのカジュアルな物でしたら、そこまで気にしなくてもいいと思いますが
綺麗に見える縫い方も知っておくと役に立つこともあります♪

 

折り返しの幅を広く取る時の縫い方

折り返したい幅にもよりますが、大体その倍の幅があればよいと思います。
3~4cmの折り返しだったら、最低でも7~8cmくらいは必要だと思います。

通常でしたら、袖口やパンツの裾は2~4cmを折り返します。
2~4cmでしたら縫うのもそう難しくはないのですが
7~8cmの幅のものを袖口やパンツの裾などの狭い筒の中で縫うにはちょっとしたコツが必要です。

では実際に見てみましょう。
こちらでは8cmの折り返しを付けましたので、用尺は上下の縫い代を付けて10cmです。
切り替えなしの時は、はぎ合わせないので袖丈に9cmプラスします。

1 切り替える場合、別布を縫い代1cmで縫い合わせます。
2 はぎ合わせたら縫い代1cmをアイロンで折り上げておきます。
3 切り替えの縫い目をしっかり合わせて、袖下を固定します。

4 はぎ合わせた位置(袖口線)を片側に倒して折り曲げます。
5 折り曲げたところ
6 裏面はこうなっています。

7 倒した折り返し分を袖下と一緒に縫ってロックミシンをかけます。
8 袖口を返すと折り返し分の縫い代は隠れて見えないようになっています。
9 折り返しの端を固定して

10 ステッチをかけます。
11 表から見たところ
12 折り返したところ 

この縫い方の良いところは、長い折り返し分を袖下と一緒に縫う事で
動かないように固定できるところです。
固定できているから、ステッチもかけやすくなっています。


折り返しの幅を広く取る時の縫い方「狭い袖口のステッチのかけ方」

画像10で 袖口にステッチをかけていますが
袖口などの狭い筒状の物にステッチをかける時の縫い方のコツもあります。

フリーアームになるミシンを使える時もありますが
筒がフリーアームに入らないくらい細い場合もあります。
教室で見ていると、
このような場合に三つ折りにして固定した裏面を上にして
縫おうとしている方がほとんどです。
ですので、画像10のように外表にして内側を回しながら縫うようにアドバイスします。

この様にすれば、筒が重なる心配をせずにぐるっと1周縫い進める事が出来るからです。

1 内回りしています。
2 表はここが縫えています、綺麗に縫えましたね♪


ブラウスやワンピースなどの裾上げについて

ちょっと横道にそれてしまいますが
縫い代の話が出たついでに、裾周りの広いワンピースなどの裾上げについてお話します。

裾上げの時に「合いません~」や「余ります~」と言うお声をよく聞きます。
それは確かに、そうなのです。
一番端の裾の位置の長さと、裾を上げた位置の裾の長さでは、
上げた位置の方が短くなっています。
この長さに差がある物を合わせるにはちょっとしたコツが必要になってきます。

ほとんどのチュニックやワンピースの裾はイラストのようなカーブが付いていると思います。
デザインによってはもっと裾周りも広く、カーブもきつくなっていたりします。

私の場合、ほとんどを3つ折りにして端ミシンをかけて始末します。
2cm幅のヘムにするので、折り込み分を2cmにして縫い代は4cmとります。
折り込み分1cmにして3cmの縫い代にする縫い方もありますが
1cmでは落ち着きが悪いので2cmにしています。

実際の縫い方は、まず4cmをアイロンで折り上げ2cm分を手で入れこみます。
アイロンをかけるのは、裾の出来上がり線のみです
これがとても重要で、入れ込む2㎝にアイロンをかけてしまうと
折り跡が付いてしまって、入れ込みにくくなります。

特に、画像の波線の部分は若干斜めにカットされますので
アイロンを当てるだけで伸びてしまう可能があります。
なので、そっと折り込んで静かに落ち着かせる必要があります。

縫う時もピンで固定したところや、ピンを使わない場合は合い印の位置までを
目打ちや指で押さえながら残さないように、のくらせないように
必ず、決めた位置で縫い収めます。

余ってしまったからと言って、どんどん先におくってしまうと
縫いあがりに斜め皴が出て、綺麗な仕上がりになりませんので気を付けましょう。







YOUTUBEチャンネル「ステラ洋裁店」
チャンネル登録お願いします!

コメント