シャツやチュニックの裾にスリット開きを作る方法と、開きの角を丸くして裾上げをする時の縫い方をご紹介します。
シャツの場合は裾を5mm~7mmで三つ折りにして端ミシンをかけるのが一般的ですが
チュニックやワンピースなどのロング丈のデザインで裾を上げる時の場合は、ステッチ位置が7mm程度では全体のバランスが悪くなります。
洋裁アイデア 丸い裾とスリットあきの縫い方の提案
↓こちらは一般的なシャツの裾で、7mm~1cmくらいの幅で仕上げます。
ここでは裾のステッチが2㎝の位置に来る時の裾上げの縫い方を提案します。
仕上がりはこのようになります。
裏側↓
この様に縫う時の一番の問題は、折り込み分を「いせる」方法です。
出来上がりの裾線をアイロンで折り上げると、カーブの位置が写真のようにフリルのようになります。
直線部分は普通に折り込んでもよいのですが
カーブを折り込むとき、一工夫必要です。
まず、出来上がりの位置に印を付けます。
ここでは折り込みを1cmにしています。写真のように線を引いておく事をお勧めします。
この出来上がり線に糸調子をずらしてミシンをかけます。
(両端の直線部分3~4cm程度含む)
裾を出来上がりに折り、ミシンの糸を引いてカーブに添わせます。
ギャザーを均等に落ち着かせてから、アイロンでしっかり押さえます。
ミシンの縫い目にそって内側に折り込みます。
前後の身頃の裾をこのように整えたら、開き止まりの位置まで脇を縫い合わせます。
脇を縫い合わせました。
ここからの脇の縫い代の始末をどうするのかによって、縫い方は変わってきます。
ここでは縫い代を片倒しにする方法で仕立てます。
脇の縫い代を後ろ身頃側(画像・左側)に倒したいので、ここからも工夫が必要です。
前身頃(右側)の縫い代だけをあき止まりよりも1cm 上で脇の縫い目の際まで切り込みます。
切込みを入れたら、カットした前身頃(右側)の裾の縫い代をよけて
左側の縫い代と一緒に白い線のようにカットします。
カットした縫い代の端をそれぞれ斜めに折り込みます。
左側は上に、右側は下に折り込むことになます。
縫い代にロックミシンをかけます。
最初に整えておいた裾のカーブをもう一度綺麗にアイロンをかけ、端ミシンをかけます。
脇の縫い合わせ部分は閂止めの代わりに4~5目の範囲で返し縫いをしてください。
裏側はこのようになっています。
出来上がり!!!
この最初に縫ったガイド用のミシン目は無理に取り除かない方がよいです。
引っ張って抜く時に、折角縫った本縫いのミシン糸を一緒に引っ張ってしまう危険性があります。
以上が、チュニックやワンピースなどのスリットあきと、裾の縫い代を広く取る時の縫い方の提案でした。参考にして頂けたらと思います。
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