着物リメイクで作った洋服の洗濯はできる?正絹や大島紬を洗う方法

型紙と縫い方の基本

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着物リメイクの服を作ったけれど、「これ、家で洗えるのかな?」と迷う方は多いですよね。私のyoutubeでも着物リメイク動画を出すと必ず「洗濯」に関する質問コメントがあります。実は、リメイクの段階での“ひと手間”と“正しい洗い方”さえ押さえれば、家での洗濯も可能です。

この記事では、
・仕立てる前にしておきたい準備
・素材別の洗い方のコツ
・失敗しないための干し方・アイロンがけ
などを、洋裁の視点からわかりやすく紹介します。

仕立てる前にすること

まず知っておきたい|着物生地は“水に弱い”前提

着物は本来、水洗いを想定していない生地です。
特に正絹や大島紬は、繊細な糸を高密度で織っているため、水に触れると「縮み」「色落ち」「風合い変化」が起きやすい素材です。

とはいえ、リメイク後の洋服を毎回クリーニングに出すのは現実的ではありません。
そこで重要なのが、仕立てる前の“水通し”と、生地に合った洗い方です。

仕立てる前にやっておきたい「水通し」

家庭で着物リメイク服を洗えるようにするには、最初の段階が肝心です。

📌なぜ水通しが必要?

・後から縮むのを防ぐ
・色落ちを事前に確認できる
・リメイク後に家庭洗濯しやすくなる

📌 方法

着物を洗う時は以下の点を気をつけます。

1.縮みや色落ち具合を確認する為に洗う前にハギレを残しておく。
2.紬系はノリが残っている事が多いので必ず水ではなくお湯で洗う。
3.色落ち具合をチェックするためにまずは手洗いをして確認。
 色落ちが少ない場合は洗濯機でまとめて洗う。※水の濁りによって、3~5回程水を替えて洗う。
4.洗剤はおしゃれ着洗剤(アクロンなど)やシルク専用洗剤(💡楽天で見る)を使う
5.脱水は軽くかけて(もしくは手で軽く絞る程度)濡れた状態で、水の重みで伸ばしながら乾燥させる。
6.完全に乾いてからアイロンで整える

    💡ポイント
    端切れで色落ちテストをしておくと安心。
    白い布に軽く押し当て、色が移らなければOKです。

    素材別に見る|家庭での洗濯可否と注意点

    基本的には手洗いが無難です。洗剤はエマールやアクロンなどのおしゃれ着洗い用の洗剤を使います。大島紬はほとんど縮みませんが、その他の素材はどの洗い方をしても縮みます。

    素材・洗濯方法・注意点
    📍正絹(シルク)
    基本は手洗い。ぬるま湯×中性洗剤。強くこすらない・脱水NG。軽く絞って陰干しします。
    📍大島紬・結城紬
    洗濯機で洗うならネットに入れて「手洗いコース」で洗う。できれば手洗いがおすすめで  す。どちらの場合も脱水はせず、軽く絞って陰干し。生乾きの状態でアイロン。
    📍麻
    ネット使用で洗濯機「手洗いコース」でOK。脱水は数10秒程度。陰干しして生乾きの状態でアイロン仕上げ。
    📍ウール
    ネット使用で洗濯機「手洗いコース」で洗濯します。柔軟剤は必ず使いましょう。
    洗うと最初3〜4センチ一気に縮みますが、また着たり洗ったりを繰り返すと最終的にはマイナス1〜2センチくらいのところで落ち着きます。

    着物リメイクで洋服を作った後の洗濯

    洗濯とアイロン

    上記のように仕立てる前に一度洗濯をしてち縮めるだけ縮めておいてから仕立てるのがおすすめですが、それでもやはり洗濯をする度に少しづつ縮むものもあります。(織り方によっても変わってきます)

    また、ブラウスにするのか、アウターにするのか?や、シルクという素材からして、普段着にするということは考えにくく、お出かけ着として着用することが想定されることなどで、洗濯の頻度は違います。

    基本的には手洗いが推奨されますが、着る度に手洗いをするのでは面倒くさいのですが…という声もあります。
    洗濯機で洗う場合でも仕立てる前の水通しと同じように洗うのがいいでしょう。

    📌洗い方

    • 裏に返して洗濯ネットに入れ、「おしゃれ着コース」または「ドライモード」で洗う
    • 中性洗剤+短時間脱水
    • ハンガーは肩の形が広いものを選び、シルエットを崩さないように干す

    📌アイロン・仕上げのコツ

    • 正絹 
      低温(110~130℃)に設定し、必ず当て布を使用し、スチームなしで、生地の上を滑らせず上から押すように短時間でかける。
      👉楽天でチェックアイロンに付けるアイロン当て布
    • 大島紬 
      必ず裏側から当て布をして、中温~高温(140~160℃など)で、軽く押さえるように素早くかける

    • 霧吹きで湿らせてから当て布をし、中~高温(約180~220℃)で優しくかけるのがポイント
    • ウール
      必ず低温(110〜130℃)に設定し、当て布をして、スチームを使いながら軽く押し当てるようにかける。

    💡アイロン後すぐに畳まず、完全に冷めてから収納するとカビ・変色を防げます。

    洗わないケアも大切

    着物リメイク服は、毎回洗うよりも「着たあとのケア」で長持ちします。
    💡汗ジミや部分汚れは「濡れタオルで軽く叩く+陰干し」で応急処置が大事。

    💡どうしても汚れが気になる場合
    「リメイク品」であることを伝えたうえで、
    絹や紬に強いクリーニング店へ。
    ドライではなく“ウェットクリーニング”対応の店舗を選ぶと、風合いを保ちやすいです。

    まとめ

    着物リメイクで作った洋服は、正絹や大島紬などの繊細な素材でも、仕立て前に水通しをしておくことで、家庭での洗濯が可能になります。仕立てたあとは、中性洗剤でやさしく押し洗いし、陰干しで自然乾燥するのが基本です。素材に合わせたお手入れを心がけることで、クリーニングに出さなくても、風合いを保ちながら長く愛用できます。

    着物リメイクをしてみたいけど洗濯が心配、と躊躇しているのであればまずは1着、取り組んでみられてはいかがでしょう?着ない着物を箪笥に保管しておくのもよいですが、興味をお持ちならぜひチャレンジしてみてください。

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